
腸は、きわめて大きな免疫器官です。脳内ホルモンと同じ様な物質が分泌されることがわかり、脳の指令を受けなくても腸だけで免疫機能をつかさどる事がわかってきました。それが腸が「第2の脳」といわれるゆえんです。
腸の中には、腸内細菌がいて善玉菌、悪玉菌、そして腸内環境により変わる日和見菌の3つに分けられ、善玉菌が多いと免疫力が高まります。もともと日本人の腸は、「低脂肪、高繊維」の和食に適応してきたので西洋人に比べて腸管の組織がやわらかいのが特徴でした。ところが、「高脂肪、低繊維」の食事が多くなるにつれ、腸管の硬い人がみられる様になってきました。脂肪の取りすぎに加え、ストレスや睡眠不足などで、腸は日々痛めつけられています。当然、悪玉菌が増え免疫力は弱まっていきます。 では、実際に腸内の善玉菌を増やし免疫力を高めるのはどうしたらよいでしょうか。
食事、十分な睡眠などを心がけ腸の負担を減らし、いたわる事です。特に食物繊維をたくさんとれば、善玉菌が増え腸の腸の調子がよくなると共に大腸がんなどのリスクが減少します。食物繊維は、腸内細菌のエサになりますが、とりわけ善玉菌のエサになります 。 ☆腸内細菌のエサ(大豆、海藻、野菜、オリゴ糖など)
十分な睡眠をとることにより、腸を休める事も大切です。腸は自律神経の影響を受けているので睡眠不足による自律神経の失調は腸の不調を招きます。実際、過敏性腸症候群、大腸がん、潰瘍性大腸炎などは、日本や欧米などの「夜ふかし国」で増えています。本来のリズムを無視した生活が体に大きなストレスとなるのです。
腸を休める為には「頭寒腸熱」を心がけて下さい。脳は冷やし、腸はあたためると調子が良くなります。腸の弱い人は夏でも腹巻をしてお腹を冷やさない様にする事が肝心です。きつい下着、重い寝具も体を締め付けて腸の血流を悪くするのでおすすめできません。
腸を休める事により免疫力も高まります。