シニアの冬場に安眠のコツ

 年齢を重ねると眠りが浅くなったり、朝早くに目が覚めたりしやすくなります。冬場は寒さや乾燥などによる睡眠の悩みも生じやすいです。

 

 必要な睡眠時間は個人差が大きく、成人では4~10時間とされています。

ただ、高齢者は若い人に比べ、深い睡眠の頻度、持続時間とも少なくなり、早く目覚めやすくなると考えられています。加齢に伴う自然現象で避けがたい面です。

 

 寝具の工夫や寝室環境、日中の過ごし方を見直すことで改善効果が期待できます。

 寝具では、軽くて保温性の高い羽毛布団がお薦めです。さらに掛布団だけでなく、敷布団の保温性を高めることも効果があります。

 

 見落とされがちは湿度です。

高齢者は肌が乾燥しやすく、特に冬場は乾燥によるかゆみが、眠りを妨げることも少なくありません。保湿クリームをこまめに塗り、肌の乾燥を防ぎましょう。

 

 日中の過ごし方も重要になります。日光を浴びる時間を工夫すれば、ホルモンの作用で睡眠の癖を直すことも可能です。

人は朝早くに日光を浴びると夜の早い時間に眠くなりやすいです。極端に朝早く目覚めてしまう場合は、午後に日光をしっかり浴びるとよいでしょう。

 散歩や軽いジョギングで体を適度に疲労させるのも大切です。

冬は屋内に閉じこもりがちですが、十分に防寒し、転倒に注意して体を動かしましょう。

   シニアの睡眠を改善するコツ

 〇 軽くて保温性の高い寝具を選ぶ。背中から熱が放出されるため敷布団にも注意

 〇 寝間着の厚着は避け、肌に直接触れる素材は綿がお薦め

 〇 室温の湿度は50%程度に保つ。保湿クリームで肌の乾燥を防ぐ

 〇 日光を浴びる時間を工夫し、睡眠の癖をなおす。

   早朝に日光を浴びると夜早く眠たくなることを覚えておく